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2023年5月25日

入浴剤って入れたほうがいい?疲労回復効果はある?お風呂博士に聞いてみた

 やさしい色やいい香り、炭酸ガスの泡など、入浴剤はお風呂を楽しくしてくれるツールでもあります。そういえば、入浴剤の色や香りの効果ってどうやって決めているの? 疲労回復効果はあるのでしょうか。入浴剤の効果と正しい使い方を、株式会社バスクリンの広報責任者でありお風呂博士の石川泰弘さんに聞いてみました。

※石川泰弘さんは現在、大塚製薬に所属(2019年4月より)。本稿の情報は初出当時のものです。

疲労回復をサポートする入浴剤とは

◆入浴剤の色や香りはどんな影響を与えてくれる?

「色については平和色の黄色やグリーンとかは心が落ち着くっていうのがあります。赤系はやっぱり興奮の色になっちゃうので、赤よりもピンクっぽく、白く白濁したもののほうがリラックス系だったりしますね。たとえば温泉をイメージした入浴剤では、本来の温泉の色や香りではなくても、緑は新緑の気持ちいい季節のイメージだったり、オレンジだと紅葉とか、その温泉地の気持ちのいい季節をイメージして作ったりしています。香りも温泉地をイメージできる香調にします。たとえばみかんの産地の温泉地なら、みかんの香りを少し入れるとかね」(石川さん)

 どんな色や香りでリラックスするかは、人それぞれ。定量的に測れるものではないのが難しいと石川さんは言いますが、だからこそ同じシリーズでも色や香りにいろんなバリエーションがあって、使う側に選ぶ楽しみもある。入浴剤で疲労回復やリラックス効果を実感するのも、自分のお気に入りの色や香りによる相乗効果かも。

◆入浴剤は入れた方がいい?

「色や香りも含めて、お風呂の効果を高めるものが入浴剤の役割なので、入れた方がいいか、入れない方がいいかと言えば、それは入れた方がいい。ですが好き嫌いがあったり、効果の違いもやっぱりあるので、製品の持つ特徴を分かって使い分けるといいと思いますね」(石川さん)

◆入浴剤自体の疲労回復効果

「入浴後の保温効果がやっぱり大きいですね。血液循環が続くことにもつながります。たとえばバスクリンの『きき湯 ファインヒート』は、炭酸ガスのほかにも硫酸ナトリウムといった温泉の成分が+αで入っていて温浴効果を高めてくれます。肌に付着してベールを作ってくれるのでカラダを冷やさない。保温効果が高いです。また、『薬用 ソフレ 濃厚しっとり入浴液』は入浴後もしっとり感が持続します。どちらも入浴後の効果も注目していただければと思いますね」(石川さん)

正しい入浴剤の使い方

「湯に溶かす量としては、1回分は200リットルのお湯に対して入れたときの効果を厚生労働省へ申請をして許認可を得ています。それ以外は特にありません。入浴剤を入れたすぐのタイミングがやっぱり香り立ちがいいので、香りを楽しみたい場合は入浴時に入れるといいです。もし、炭酸の発泡力をあげようと思ったら湯の温度は高いほうが発泡しますが、そのかわり溶存する炭酸がなくなるのも早いですね」(石川さん)

◆残り湯の再利用もOK

 ちなみに、入浴剤を入れた前日の残り湯を再び湧かし直しても大丈夫とのこと。ただし、炭酸ガス系のものは、炭酸ガスの効果はなくなってしまうそうですが、ミネラルの部分は残るとのこと。また、お湯の量が減っていたら、その減った分に入浴剤を追加してもOKだそうです。

[プロフィール]
石川泰弘(いしかわ・やすひろ)
株式会社バスクリン販売管理部販売促進課マネージャー広報責任者。博士(スポーツ健康科学)。温泉入浴指導員や睡眠改善インストラクターの資格を持ち、“お風呂博士”としてTVやラジオ、雑誌などに数多く登場。健康・スポーツとお風呂の関係や、効果的な入浴法などについて学校や自治体、他企業など全国各地で講演会も行なっている。サッカー好きで週末ランナーというスポーツ愛好家。著書に『バスクリン社員が教える究極の入浴術 お風呂の達人』(草思社)、『バスクリン社員が教える おうちでバスタイム』(ネコ・パブリッシング)、『バスクリン社員がそっと教える肌も腸も健康美人になる入浴術26』(スタンダードマガジン社)ほか共著、監修も多数
【バスクリン公式HP】https://www.bathclin.co.jp/

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※本記事はMELOSで公開された記事「入浴剤で疲労回復やリラックス効果を実感。疲れたカラダに効果的な入浴法をお風呂博士に聞いてみた」を再編集したものです。

<Edit:編集部/Text:京澤洋子(アート・サプライ)/Photo:Getty Images>