2020年4月27日

家トレをもっと快適に。自宅にジム・コーナーを作ってみた│連載「甘糟りり子のカサノバ日記」#47

 アラフォーでランニングを始めてフルマラソン完走の経験を持ち、ゴルフ、テニス、ヨガ、筋トレまで嗜む、大のスポーツ好きにして“雑食系”を自負する作家の甘糟りり子さんによる本連載。

 外出自粛の影響により、トレーニング環境を整えるのも工夫が必要になってきました。4月に入り、腹筋ローラーやダンベルなど自宅で使える筋トレグッズを購入したという方も多いはず。甘糟さんがこの状況下で取り組んだというのが、自宅の筋トレスペースの整備でした。

筋トレグッズ、そして音楽と香りも

 自宅にジム・コーナーを作りました。

 物書きという仕事はもともとがテレワークみたいなもの。運動不足になりがちなので、コロナ騒動の前から、ヨガマットやバランスボールをはじめ、ちょくちょく運動小道具を買っておりました。正直いうと、軽薄ダメ人間の私は買うだけで満足しちゃうってとこがあるんですよね。2〜3回使ったら飽きちゃって(いや、飽きるほど使ってないのですが。汗)、明日やろう明日やろうと思っているうちに棚のすみへと追いやられていたグッズたち。

 小道具だけではありません、私の仕事用の部屋の一角にはもはや脱いだ服を引っ掛けておくためのものに成り下がってしまったマジックレッグサークルが鎮座しているのです。あの、足を開いたり閉じたりするやつです。なんちゅう適当な説明だ! 開いたままくるっと回したりする、あれ。

 ジョギングさえもままならない今、積極的に運動をする何かを作らないとまずいなあと思い、レッグマジックサークルの一角に家中の運動小道具を寄せ集めて、ジムっぽくしてみました。まずはヨガマットを敷き、横に青竹踏みとストレッチポールをセット。ストレッチポールはロンドン・マラソンに出た時は旅先でも身体をほぐせるようにと短いものも揃えていたので2本あります。逗子マリーナに部屋を借りていた頃にダンベルも買ったなあとガサゴソやっていたら、1キロと3キロのが出てきました。日本家屋のうちに合うのではとお土産にいただいた木製のダンベルもありました。何キロのものかはわかりませんが、多分2キロ。

 マガジンラックとして使っていた籠にはトレーナーにもらったトレーニングチューブとハンド付きトレーニングチューブ、ミニバランスボール2個を入れました。カサノバ日記でも書いたヤムナ・メソッドのブラックボールもここにイン。硬めの小さなボール、私は膝やふくらはぎ、足首をほぐす時に使ってます。

 籠の取っ手に横浜ベイスターズ筒香選手のタオルをかけました。うん、なんでも形から入る私らしい空間になってきましたよ。他に、足や腕に装着するおもりも見つかりました。なぜこれがうちにあるのか、さっぱりわかりません。ロッキーでも見たんだろうか、私。なぜか、腕立て伏せ用の用具まであります。この用具の名前すらわかりません。誰か、おせーて。

 曲がりなりにもジムというからには、バランスボールはマストですよね。押入れには空気の抜かれた55センチのバランスボールがあったのですが、それを忘れていて65センチのものをポチってしまいました。せっかくですから、気分に合わせて大きさを変えますか。で、バランスボールの空気入れ用ポンプと、あとはアイシング用のアイスバッグも棚から出しときました。いや、アイシングバッグはどちらかといわなくても、台所に置いといたほうがいいんですが、まあ運動小道具を並べてみようという気分なので。

 仕上げに音楽と香りも用意しました。

 まずはバング&オルフセン(Bang&Olufsen/B&O)のスピーカー。数年前、ハンドバッグみたいな見た目に一目惚れして衝動買いしたものです。爆音でトレーニングをするタイプではありませんが、気分転換に音楽をかけて身体を動かすのも良さそうです。
アロマディ・パロマのアロマ蝋燭も置いてみました。何しろうっかりが多い私が万が一蹴飛ばしたら危ないので、リラックスのためのストレッチの時に使うつもり。何事も雰囲気、雰囲気。

 香りはukaのエッセンシャルミストを時々、空間と自分に吹きかけようと思っています。3種類の香りがあるのですが、イランイランやブラックペッパーなどが調合されている「hug」にしました。

 やっと完成したマイジム。器具の配置を変えたり、香りを吹き替えたりして悦に入っています。形から入るだけではなくて、肝心の運動もちゃんとやらなきゃ! 

[プロフィール]
甘糟りり子(あまかす・りりこ)
神奈川県生まれ、鎌倉在住。作家。ファッション誌、女性誌、週刊誌などで執筆。アラフォーでランニングを始め、フルマラソンも完走するなど、大のスポーツ好きで、他にもゴルフ、テニス、ヨガなどを嗜む。『産む、産まない、産めない』『産まなくても、産めなくても』『エストロゲン』『逢えない夜を、数えてみても』のほか、ロンドンマラソンへのチャレンジを綴った『42歳の42.195km ―ロードトゥロンドン』(幻冬舎※のちに『マラソン・ウーマン』として文庫化)など、著書多数。GQ JAPANで小説『空と海のあわいに』も連載中。近著に『鎌倉の家』(河出書房新社)『産まなくても、産めなくても』文庫版(講談社)

《新刊のお知らせ》

幼少期から鎌倉で育ち、今なお住み続ける甘糟りり子さんが、愛し、慈しみ、ともに過ごしてきたともいえる、鎌倉の珠玉の美味を語るエッセイ集『鎌倉だから、おいしい。』(集英社)が4月3日より発売。

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<Text & Photo:甘糟りり子>