下半身の筋トレ|足や太ももを鍛える強化トレーニング12選
肩や二の腕など、いわゆる「魅せる筋肉」としてアピールしやすい上半身に比べ、下半身は服を着るとあまり筋肉が見えません。しかし、鍛えることでさまざまなメリットがあります。
本記事では、自宅ですぐできる下半身筋トレと、後半では下半身を鍛える効果やメリットを紹介します。
家でできる下半身トレーニング
ワイドスクワット
足幅を大きく開いて行うスクワットです。基本のスクワットより内転筋を刺激することができます。
やり方
- 足を肩幅よりも広く開いて立ち、つま先は45度ほど外側へ向ける
- 胸を張り、股関節と膝を曲げていく
- 太ももが床と平行の位置まで来たら、ゆっくりと元の姿勢に戻す
股関節や足関節が硬く、スクワットがうまくできないという人でも行いやすいでしょう。
関連記事:ワイドスクワットの効果とやり方!内もも(内転筋)を鍛える自重筋トレ
ジャンプスクワット
大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングを一気に鍛えることができます。
やり方
- 肩幅よりも少し広めに足を開く
- ひざを曲げて腰を下げ、足の裏全体で着地する
ジャンプの際は腕を振り、つま先で地面を押し上げるイメージで行いましょう。下半身だけでなく、背中にも力を入れて行います。
関連記事:基礎体力を上げる筋トレ「ジャンプスクワット」の効果的なやり方
ブルガリアンスクワット
片足で行なう自重スクワットです。大臀筋をメインに、大腿四頭筋、ハムストリング、内転筋(太ももの内側)まで鍛えることが可能です。
やり方
- イスの座る部分に背を向け、イスに片足の爪先を乗せ、背筋を伸ばす
- 腰を落としながら、前脚を90度までゆっくりと曲げる
- 曲げた膝を伸ばして元の姿勢に戻す
お尻に手を当てると、使われている筋肉が意識しやすいでしょう。
関連記事:下半身の筋トレ「ブルガリアンスクワット」の効果とやり方、筋肉部位、回数
ランジ
ランジは、下半身の筋肉を同時に鍛えるエクササイズです。
スクワットに比べ安定感が悪く、バランスがとりにくいでしょう。しかしその反面、スクワットよりもお尻の筋肉が多く使われるという特徴があります。
やり方
- 足を肩幅より大きく、前後に開く
- 上体をまっすぐにしたまま、股関節と膝を曲げていく
- 前ひざを90度まで曲げたら、ゆっくりと元の姿勢に戻る
前ひざがつま先よりも前に出ないように注意します。ぐらぐらするときは、お腹に力を入れて引き締め、身体の中心軸を保っておくことが重要です。
関連記事:下半身筋トレ「ランジ」の効果と正しいやり方、負荷を高めるフォーム
前傾バックランジ
ランジの姿勢を前に出し、足を後ろに引いて行うエクササイズです。
やり方
- 胸を張りながら、後ろに大きく足を引いていく
- 足を引くと同時に、胸を膝に当てるイメージで前に倒す
- この動作を左右交互に行う
胸が膝につくぐらい前傾させて行います。胸を張ってお尻を突き出すイメージでやっていきます。
関連記事:【下半身の筋トレ】角度で負荷アップ。お尻に効果大な「前傾バックランジ」
ドロップランジ
お尻の筋肉(臀筋)を重点的に鍛えるランジです。
やり方
- 肩幅より大きく両足を開き、左足を右後ろに交差させながらしゃがむ
- 立ち上がって元の姿勢に戻り、反対側も同様に行なう
上半身を少し前傾させ、背中は丸めないようにしましょう。
関連記事:【キュッと上がった美尻へ】ヒップアップ筋トレ「ドロップランジ」の正しいやり方(2分)
サイドウォーク
大臀筋を鍛えるエクササイズです。
上半身の姿勢が崩れる、膝や股関節がまっすぐに伸びてしまうと、お尻への負荷がかかりません。姿勢を変えず、ただ横に動くということを意識しましょう。
やり方
- 肩幅よりも少し足を開いて立つ
- 背筋を伸ばしてお尻を突き出す
- 膝を軽く曲げながら、横歩きで左右に移動する
トレーニングバンドを足首につけて行うとさらに効果的です。
関連記事:左右に歩くだけ!お尻を鍛える「サイドウォーク」エクササイズ
カーフレイズ
下腿三頭筋(ふくらはぎ)を鍛えるエクササイズです。第二の心臓と呼ばれるふくらはぎは、鍛えることで血流促進などさまざまな効果も期待できます。
やり方
- 足を腰幅に開き、立つ
- カカトを地面から浮かせ、つま先立ちになる
- 限界まで行ったら、ゆっくりと元の姿勢に戻る
関連記事:ふくらはぎの筋肉を鍛える筋トレ「カーフレイズ」の効果とやり方
ドンキーカーフレイズ
壁ではなく、イスを補助に使うタイプのカーフレイズです。
やり方
- イスに手をついて腰を曲げる
- 膝を伸ばしたまま、ゆっくりとかかとを上げていく
- かかとをゆっくり下げて、地面につかないギリギリでの位置まで動かし、その後かかとを上げていく
動作は早くなくて大丈夫なので、ふくらはぎの筋肉をしっかり意識します。
関連記事:【初心者向けダイエット】ふくらはぎを鍛えて代謝アップ。「ドンキーカーフレイズ」の正しいやり方(2分痩せトレ)
ヒールタッチレッグカール
太もも間にスキマを作りたい人におすすめのエクササイズです。
やり方
- うつ伏せの状態で足をまっすぐにする
- 足首を曲げた状態でかかと同士を合わせる
- かかと同士に力を入れて、足をお尻まで曲げる
かかと同士は常に合わせておき、足を伸ばすときは地面につかないようにします。
関連記事:うつ伏せで足を曲げるだけ。美脚エクササイズ「ヒールタッチレッグカール」のやり方
トゥレイズ
すねの筋肉を鍛える「トゥレイズ」。むくみ予防につながるほか、ウォーキングやランニングのパフォーマンスアップが期待できます。
やり方
- 椅子に座った状態で、かかとをつけてつま先を上げる
- その状態から、つま先の上げ下げを繰り返す
膝から上が浮いたり、腰が動いたりしないように気をつけましょう。
関連記事:ハムストリングス筋トレ|太もも裏の筋肉を鍛えるトレーニング5選
後半では、下半身を鍛えるメリットについて解説していきます。
下半身の筋トレはなぜ必要? 下半身を鍛えるメリット
基礎代謝の向上
カラダ全体で見ても、大きい筋肉は下半身に集中しています。
大きい筋肉が多いということは、トレーニングによって消費されるエネルギーも多いということ。また、トレーニングによって筋肉量が増えれば基礎代謝も高まり、太りにくく痩せやすいカラダになることができるでしょう。
結果、ダイエットを効率よく進めることもできます。
体幹強化による姿勢の改善
下半身のエクササイズは、体幹に大きな刺激が入るものがたくさんあるほか、大きい筋肉が多いため、他の部位のエクササイズと比べると高重量を扱うメニューも少なくありません。
そのため体幹部にも大きな刺激が入り、姿勢改善やスタイルアップ効果も期待できます。
疲れにくくなる
下半身の筋力が高まることで、日常生活におけるさまざまな行動にも疲労を感じにくくなります。
重いものを持ち上げたり、階段の上り下り、小走りなど、とっさに力を発揮する場面でも体が動きやすくなり、日常生活が楽に感じる場面が増えることでしょう。
筋肉による関節痛のサポート
年齢を重ねると、膝や腰などの関節の痛みを感じる人が増えていきます。これは関節自体の問題だけではなく、下半身の筋力低下が原因となっている場合もあります。
筋力が低下することで関節にかかる負担が増え、痛みを引き起こします。過去、スポーツなどでケガをした経験がある人はとくに要注意です。靭帯や腱、軟骨などを損傷すると、それらの組織は完全に元の状態まで回復することはありません。そのため、周囲の筋肉でサポートする必要があるのです。
若いときは筋力が高く、関節の負担を減少できていたものが、年齢とともに筋力が低下することで少しずつサポートが弱くなります。それにより、ケガをした部分にストレスが多くかかることで痛みが出やすくなるのです。
日頃から下半身を鍛えておくことは、カラダの負担を減らし、痛みを防ぐ有効な手段です。
骨密度の増加
筋肉と同じく、骨も年齢とともに骨密度が低下していきます。骨を強くするには「カルシウム摂取」のほか、骨への刺激である「運動」が必要です。
とくに骨の長軸方向(縦の力)に負荷がかかるスクワットのようなトレーニングは、骨の強化に効果的でしょう。
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鍛えたほうがいい下半身の筋肉
大臀筋
お尻の筋肉。大臀筋は、数あるカラダの筋肉の中でも大きい筋肉に分類されます。
大臀筋の下には中臀筋や小臀筋などいくつもの層があり、それらの筋肉が協力し合って大きな力を発揮することができます。
大腿四頭筋
太ももの前の筋肉。「外側広筋(がいそくこうきん)」「内側広筋(ないそくこうきん)」「中間広筋」「大腿直筋(だいたいちょっきん)」で構成されています。
下腿三頭筋
ふくらはぎの筋肉。「腓腹筋(ひふくきん)」と「ヒラメ筋」で構成されています。
内転筋
太ももの内側にある筋肉。
ハムストリングス
太ももの裏の筋肉群。「大腿二頭筋(だいたいにとうきん)」「半腱様筋(はんけんようきん)」「半膜様筋(はんまくようきん)」から構成されています。
関連記事:筋トレ初心者向け「下半身」の筋肉解説│大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングス、下腿三頭筋はどこを指す?
下半身の筋トレ効果を高めるコツ
1.できるだけ大きく、深く動作を行う
動作の可動域を広げることによって、筋肉全体に負荷がかかり、力を発揮している時間も長くなるため負荷が高まります。
可動域が狭くなってしまう原因として多いのは、重すぎる重量を使っている、もしくは可動域を大きく動かすメリットを理解していない場合です。
しっかり可動域を大きく使ってトレーニングしましょう。
2.力を入れるときに息を吐く
筋トレの呼吸法は基本的に「力を入れるときに息を吐く」を意識しましょう。
スクワットを例にすると、「立った状態で、息を吸いながらしゃがみ、息を吐いて立ち上がる」というタイミングとなります。
3.負荷が足りなくなったときは
筋トレを続けていくと、刺激に慣れてきます。そのままの負荷で続けていても筋肉は成長しません。動作が楽になってきたと感じたら、トレーニングバンドやダンベルを加えて負荷を高めましょう。
また、動作をゆっくり行うことでも負荷を高めることができます。
ただし回数を多くしても筋肉量アップや筋肉を大きくする効果は薄く、逆に「同じ動作を繰り返し長時間行えるようにしたい」「疲れにくくしたい」といった “筋持久力”向上には効果的でしょう。
トレーニングを熱心にしている人ほど、下半身のトレーニングの重要性を理解し、上半身同様に鍛えているものです。下半身のトレーニングを疎かにせず、バランスのとれたカラダを作りましょう。
\筋トレの適切な頻度は?/
著者プロフィール
和田拓巳(わだ・たくみ)
プロスポーツトレーナー歴16年。プロアスリートやアーティスト、オリンピック候補選手などのトレーニング指導やコンディショニング管理を担当。治療院での治療サポートの経験もあり、ケガの知識も豊富でリハビリ指導も行っている。医療系・スポーツ系専門学校での講師や、健康・スポーツ・トレーニングに関する講演会・講習会の講師を務めること多数。テレビや雑誌においても出演・トレーニング監修を行う。運営協力メディア「#トレラブ(https://tr-lv.com/)」などで多くの執筆・監修を行い、健康・フィットネスに関する情報を発信している。日本トレーニング指導者協会 JATI-ATI
公式HP/公式Facebook
<Text:和田拓巳>