2019年8月3日

熱中症対策には「WBGT(暑さ指数)」も重要に。日本スポーツ協会、6年ぶりに「熱中症予防ガイドブック」改訂

 連日続く猛暑で、死亡事故も発生している熱中症。スポーツをする方にとっては、どのようにすれば未然に防ぐことができるのか、知っておきたいところでしょう。

 8月2日、日本スポーツ協会(JSPO)が6年ぶりに「熱中症予防ガイドブック」を改訂したので、要チェックです!

あわせて読みたい:注意したい夏の水分補給。ランニングや筋トレ時に「お茶」はOK?その効果は?

天気や気温、湿度だけでなく「WBGT(暑さ指数)」もチェック

 夏のスポーツ現場では、天気や気温、湿度だけでなく、グラウンドからの照り返しによる暑さも体へのダメージになります。そんなときにチェックしたいのが、気温・湿度・輻射熱・気流の4要素を組み入れた「WBGT(Wet-Bulb Globe Temperature=暑さ指数)」です。

 WBGTをチェックすることにより、スポーツをして安全なのか、注意すべきなのか、はたまた原則中止すべきなのかを判断することが可能です。WBGTのチェックには、日本スポーツ協会がウェブページを用意しているので、参考にしてください。

暑さへの慣れも熱中症に関係

 突然、酷暑の屋外でスポーツをするのは、もはや自殺行為……夏のスポーツでは、暑さへの順化も必要です。

 暑い環境下において運動トレーニングを繰り返し行うと、暑さへの抵抗力(耐性)が高くなり、体を暑さに慣らす=暑熱順化(しょねつじゅんか)するようになります。暑熱順化すると、効果的な体温調節に繋がり、熱中症の危険性も少なくなります。

水分は摂りすぎにも注意

 運動中は、脱水にならないよう発汗量に応じた水分を摂る必要がありますが、その際は飲みすぎにも注意が必要となります。

 水の過剰摂取は、「低ナトリウム血症」発生の原因にもなり、死亡事故を引き起こした例もあります。「のどの渇き」に応じて、適宜水分を補給することでも十分ということがこれまでの研究でも明らかになっているので、水は飲みすぎ注意ということを覚えておいてください。

 なお、日本スポーツ協会のホームページでは、こうした情報以外にも、熱中症予防に役立つ知識が掲載されているので、真夏にスポーツする方はぜひご一読を!

・日本スポーツ協会 https://www.japan-sports.or.jp/medicine/heatstroke/tabid922.html

<Text:辻村>