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2017年9月15日

GoPro初心者の筆者が“日の出タイムラプス撮影”に挑戦!【現地レポ(後編)】

 「GoPro Camp 2017」が9月上旬、白馬八方尾根スキー場 咲花キャンプ場(長野県北安曇郡)で開催されました。前回の【前編】に続き、【後編】では、「GoPro HERO5 BLACK」に初めて触った筆者がタイムラプス動画を作成するまでをお届けしたいと思います。

《前編はこちら》
・GoProがユーザー参加型の大規模キャンプイベントを長野県・白馬で開催したので行ってきた!【現地レポ(前編)】

▲GoPro HERO5 BLACKに初めて触った筆者。山頂でタイムラプスの撮影はうまくいったのでしょうか?

いつか使ってみたかった!

 日常的にスポーツをしておらず、またアウトドアに出かけることもない筆者にとってGoProは「あまり縁のないカメラ」でしたが、同時に「いつか使ってみたいカメラ」でもありました。実はGoProで挑戦したい撮り方があったのです。それはタイムラプス(Time Lupse)と呼ばれる、静止画をつなぎ合わせて動画にする撮影手法です。YouTubeなどの動画サイトに上がっている、空にただよう雲がまたたく間に流れていく様子、暮れゆく都会にネオンが灯りだす様子など、綺麗な映像を視聴しながら「いつか自分も」と思っていました。

▲GoPro HERO5 BLACKのサイズは約62×44.6×32.7mm、重量は約118g。動画は4K/ 30fpsの高画質で撮影できます。手にしてみると、想像していた以上に小さく軽く感じました

 そこでGoPro Camp 2017の期間中に基本的な使い方だけでもマスターして帰ろうと思ったのですが、実際のところ、覚えることはほとんどありませんでした。極端な話、背面のタッチパネルで「ビデオ」か「写真」を選択してシャッターボタンを押すだけ!これはコンパクトデジカメより簡単です。早速、夕方から夜までの自由時間を使ってあちこちの風景を撮り歩きました。

▲自撮り棒、カメラグリップ、三脚などさまざまな使い方ができるGoPro純正アクセサリ 3-Wayの利用イメージ。アクセサリが豊富なのもGoProシリーズの特徴です

初めてのタイムラプス

 日が暮れると、スキー場の空には立ち込める雲。月の明かりが時おり見え隠れする程度で、残念ながら今夜は星空が期待できそうにありません。でもせっかくなのでGoPro HERO5 BLACKに標準搭載されている「ナイトラプス」という撮影モードを試してみました。これは夜景をタイムラプスで撮るためのモード。ちょうど同じアングルで手持ちのデジカメでも撮影していたので、以下で2枚の出来を見比べてみたいと思います。

▲こちらは手持ちのデジカメで撮影したもの。マニュアルでシャッタースピードを微調整しながら何枚も撮影した中の1枚で、露光時間1/25秒。ノイズが目立ちます

▲こちらはGoPro HERO5 BLACKのナイトラプスで撮った中の1枚。明るく高画質でノイズも少なく、また魚眼レンズのように広角で撮れているのが分かります

 デジカメで苦労して撮影するよりも、GoPro HERO5 BLACKのオートで撮った写真の方が綺麗という現実……。これで新宿や六本木の夜景を撮ったらおもしろそうだな、などと想像も膨らみます。ナイトラプスで撮影したのは数十枚でしたが、これを映像にすると数秒で終わってしまうので、ここには掲載しないでおきましょう。

 さてゲレンデでは、21時すぎからナイトセッションが開催されました。ライトペインティングに挑戦しよう、というのがセッションの趣旨。光源を振り回すGoProスタッフを、みんなで囲んで撮影しました。ちなみに光源に用いたのは火の点いたスチールウールです。火の粉が身体に当るたび「アッツ!」などと叫びながらも、懸命にぐるぐると紐を回し続けてくれたスタッフのおかげで、筆者も良い写真が撮れました。

▲GoPro HERO5 BLACKで撮影。夜空に文字や図形を描くことができるライトペインティングと呼ばれる撮影手法です。長時間露光により、光源が線になって残ります

そして北尾根へ

 GoPro Camp 2017では、テント泊かホテル泊かを選択できるようになっていました。初日のイベントがすべて終了し、筆者がホテルに戻ったのは23時過ぎ。しかし、温泉に入ってゆっくりするわけにもいきません。次の「日の出ご来光ツアー」の集合時間は、翌朝4時でした。仮眠もそこそこに、ほんの数時間前にいたゲレンデに戻ると、そこからスキーリフトに乗って標高1,200m程度の北尾根を目指しました。

▲早朝4時。スキーリフトに乗って目指します

 幸い、山頂は快晴でした。まだ薄暗い夜空の下、夜露に濡れる芝にアウトドアチェアを構えて、肌寒い空気の中に縮こまって日の出を待ちます。参加者は40名はいたでしょうか、みなさん思い思いの場所に陣取っていました。日の出の時刻は5時20分を過ぎた頃。まず、谷あいにかかっていた雲が赤黒く染まり始めます。後ろを振り返ると、背後の山も頂上付近が真っ赤に朝焼けていました。目の前の息を呑むような美しい光景に、売店で買ったホットコーヒーを飲む手もピタッと止まります。

▲アウトドアチェアに身体を預け、じっと日の出を待ちます。この間も、三脚に設置したGoPro HERO5 BLACKは黙々とシャッターを切り続けていました

 やがて目が開けていられないほどの強烈なご来光が降り注ぎました。冷え切った身体が解凍されていく思い。ところでGoPro HERO5 BLACKは、この光景をしっかり撮ってくれているでしょうか。ちらっと見たところ、背面のカメラ ステータス ライトが点灯しているので大丈夫そうです。まだ辺りが暗い頃からタイムラプスを開始したので、すでに相当な枚数の写真が撮れているはず。期待が膨らみます。

▲背面のカメラ ステータス ライトで撮れていることを確認。すでに相当な枚数の写真が撮れているはずです

 リフトで下山した後、データを確認するとタイムラプスだけで6500枚ほど撮っていました。データ容量にして数GBあり、さすがに撮りすぎた感じもしますが、それだけ編集の楽しみも増えるというもの。GoProは撮るだけでなく、編集作業も非常に楽しそうなのです。さて、一体どんな作品が出来上がるのでしょうか。

 写真の量も多かったので、デスクトップPC向けに提供されている「Quick」というソフトを使用しました。ちなみにiPhone / Android向けにも専用アプリが用意されており、簡単に動画作成が行えるようになっています。

▲デスクトップPCで「Quick」を使っているところ

 筆者がやったことといえば、ソフトに写真を取り込んだ後に尺を決めて、ハイライトになりそうなシーンを選び、雰囲気に合った楽曲を選択しただけ。山頂での撮影もオートだったので、ほとんど何の苦労もせずに60秒のタイムラプス動画を完成させることができました。それでは最後に、できたてホヤホヤの作品をご覧いただきたいと思います。

 GoPro Camp 2017で過ごした2日間は、とても内容の濃いものでした。大自然の中のアクティビティでどのようにGoProを使うのかを知り、また若い女性にも裾野が広がりつつあるのを感じ、そして広角で夜景にも強い性能を活かせば、筆者のようなインドア派の人間でも街撮りを含めた様々なシーンで使えそう、そんな感触も得ました。

 カッコいいからGoPro買った、だからスポーツやサイクリングなどアクティビティを始めてみたい……。順番は逆ですが、運動不足が気になる社会人には、そんな“外に出る動機づけ”としてGoProをはじめとするアクションカメラを購入するのも一つの手かもしれません。

▼前編をチェックする
GoProがユーザー参加型の大規模キャンプイベントを長野県・白馬で開催したので行ってきた!【現地レポ(前編)】 | 趣味×スポーツ『MELOS』

<Text & Photo:近藤謙太郎>