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日本女子初の五輪メダリスト・人見絹枝を演じるのは、女優デビューの菅原小春。『いだてん』演出家が明かす、彼女が抜擢された3つの理由とは

 日本人初のオリンピアンとなった金栗四三と、1964年の東京オリンピック招致に尽力した田畑政治を描いた、宮藤官九郎さん脚本によるNHKの大河ドラマ『いだてん ~東京オリムピック噺(ばなし)~』。物語は、いよいよ女子スポーツの黎明期をドラマチックに描くフェーズに入ってきました。第22回「ヴィーナスの誕生」(NHK総合/6月9日20時放送)では、多くの女子選手たちが華やかな活躍を見せます。

 なかでも放送前から注目を集めているのが、オリンピックで日本女子初のメダリストに輝いた人見絹枝を演じる菅原小春さんの存在です。世界的ダンサーとして活躍を続けてきた菅原さんは、『いだてん』出演が演技初挑戦となり、この第22回から登場します。

 人見絹枝とは、前述の通り、1928年に開催されたアムステルダム・オリンピックの陸上800mで日本女子選手として初メダルとなる銀メダルを獲得した、まさに日本女子アスリートのパイオニアです。また、人見は競技と並行し、新聞記者としても活躍しました。

▲現役時代の人見絹枝(写真手前) Photo:Getty Images

 日本オリンピック委員会(JOC)が発行する資料『JOCの進めるオリンピック·ムーブメント』によると、人見について、「海外遠征の経験や見聞をもとに記事を書き、各国の女性スポーツ事情を日本に紹介した。また女子選手の指導や講演に全国をかけ巡り、第3回国際女子競技大会への日本選手の渡欧にあたっては、自分の練習よりも資金調達を優先し奔走した」と紹介されています。

野生的であると同時に、日本的な礼儀正しさ、和の美しさを持つ存在

 では、なぜ人見絹枝を、菅原小春さんが演じることになったのか。第22回の放送を前に、その理由を『いだてん』で演出を務める一木正恵さんが明かしてくれました。以下、一木さんのコメント全文を紹介します。

「民放のTV番組で初めて存在を知り、三浦大知さんとのコラボ動画でこの上なくカッコよく野生的なダンスに魅了されました。また、紅白の坂本冬美さんとのコラボで最も気になったのは、パフォーマンスが終わった時、彼女が舞台上をまるで畳の上のような和の空間として、座って手をついてお辞儀をした瞬間。野生的であると同時に日本的な礼儀正しさ、和の美しさを見て、相反する世界が共存する”菅原小春”という存在を強く意識しました。

人見絹枝役を探すにあたり、3つのことを強く意識していました。まずは、とんでもないポテンシャルを持ちながら、文学的で女性的な二面性。次に、国内でのコンプレックスが、世界では賞賛に変わる。これを体現できる体格と筋肉を持つこと。最後に、女性が夢を託したスター、アイドルであることができること。

この3つを併せ持つ人物は、役者に限らない。世界的な視野があること、圧倒的な存在感があること、なおかつ女性的であることが必須だと考えていました。私の中ではかなり早い段階から菅原小春さんが浮かんでいましたが、難しいだろうと思っていました。

そんな時、菅原さんが竹原ピストルさんと対談し、役者ではない人が演技する素晴らしさを指摘していた記事を読んで、来た‼ と思いました。これはやるかもしれない、と。千載一遇のチャンスが訪れていると確信し、猛烈にオファーしました」

●あらすじ:第22回「ヴィーナスの誕生」(6月9日放送)
東京府立第二高等女学校(通称・竹早)では、四三(中村勘九郎)の熱血指導によって女学生たちがスポーツに打ち込んでいた。教え子の富江(黒島結菜)たちは全国的なスポーツアイドルとなるが、その前に日本女性離れした見事な体格の人見絹枝(菅原小春)が立ちはだかる。四三の指導を手伝うシマ(杉咲 花)も大きな悩みを抱え、それをスヤ(綾瀬はるか)に打ち明ける。一方、真打昇進を果たしてもすさんだ生活を送る孝蔵(森山未來)には見合い話が舞い込む。

<Text:編集部/Photo:NHK提供、Getty Images>

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