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2018年5月21日

自転車に特化したスポーツジム!大阪「Cycling Gym(サイクリングジム)」の特徴と魅力

 全国各地に多数あるスポーツジム。最近では24時間営業や低酸素トレーニング、プライベートレッスンなど、さまざまな特徴を打ち出すものが増えています。今回取材した「Cycling Gym」は、自転車に特化したスポーツジム。そのコンセプトや設備、サービスなどを、代表の木村崇さんに伺いました。

身体の不調を根本から解決するために

 「Cycling Gym」の特徴として、鍼灸整骨院が併設されている点が挙げられます。もともと木村さんは金融系企業での勤務経験を経て、こちらの鍼灸整骨院を営んできました。では、なぜ自転車に特化したスポーツジムを始めることになったのか。その背景には、木村さんご自身の経験と、整骨院に通う患者さんへの思いがあります。

「会社員の頃はスポーツといっても少しゴルフするくらいで、とても不健康でした。そんななか、6年ほど前に自転車を始めたところ、それだけで10kg以上も体重を減らせたんですよ。しかも自転車は、ウォーキングなどに比べて身体への負担は少ない。そのことから、ダイエットだけではなくリハビリなどにも最適だと思いました。整骨院には肩や膝、腰痛などの慢性疾患を抱えた方が多くて、その原因は筋力低下やアンバランス、アライメント異常などにあります。治療しても、根本的な解決にはならないんですよね。そのためには、やはり身体作りが大切。ですから身体に負担の少ない自転車に、筋力トレーニングを組み合わせたスポーツジムを作りました。ジムに通うことで、患者さんに整骨院を卒業してほしいと思っています」

 整骨院では症状を改善できても、その原因を取り除けるわけではありません。痛みがなくなったからといっても、同じように生活していれば再び同じ症状が出てしまう可能性は高いでしょう。治療だけでなく、怪我の起きない身体作りもサポートしたい。木村さんの言葉からは、優しさと強い思いが伝わってきました。

「いざスポーツジムを始めてみると、10代の中学生から80歳の方まで、とても幅広い層からご利用いただくようになりました。学生ならラグビーや野球などの選手が、心肺機能やダッシュ能力の向上を目的に。もっと年上の方は、ダイエットやリハビリを目的とされている場合が多いですね。そのほか、トライアスリートやサイクリストからの利用も少なくありません。大阪府下の方が多いですが、名古屋などの遠方から体験に来て下さることもあります」

 現在、体験は無料で実施しているとのこと。事前予約制で、ヒアリングやInBody(インボディ)測定などを行ってバイクに乗ります。トレーナーでありながら治療のプロでもあるスタッフからのアドバイスは、体験とはいえ得られるものが多いのではないでしょうか。

6台のWattbikeにジムエリアを完備

 施設内は清潔感があり、ウッド調の受付も素敵です。プロテインをはじめとしたサプリメント類の販売、また自転車関連の本も置かれています。

 InBody測定も可能なので、トレーニングと合わせて定期的に自分の身体をチェックできるのはうれしいポイント。その場で測定結果が印刷されます。

 自転車トレーニングに利用するのがWattbike(ワットバイク)。施設内には、ずらりと6台も並んでいました。プロアスリートのトレーニングにも用いられるWattbikeは、体験してみたいというサイクリストも多いのではないでしょうか。

「Wattbikeは、空気抵抗が負荷のベースとなっています。そのため身体への負担が少なく、かつ実走感が高いんですよ。外でロードバイクに乗るのと同じような感覚で、長時間でも快適にトレーニングできます」

 Wattbikeの導入は木村さんが実際にメーカーを訪れ、使用感などを確認したうえで決定されたとのこと。ご自身もヒルクライムレースなどに出場するサイクリストですが、競技する側の目線からとても大きな魅力を感じたと言います。

 トレーニング時には、正面に設けられたディスプレイで「The Sufferst」の映像を見ながら自転車に乗ることが可能。ディスプレイは1台のため1人利用ですが、埋まっている場合にはiPadでの視聴もできます。画面右上に表示された数字は、目標ケイデンスと負荷レベル。これに合わせ、Wattbikeの負荷を調整したり、ケイデンスをコントロールしたりしながら漕ぎます。

 またバイクのみならず、筋トレ用のスペースと用具も。本格的な機材が揃っています。筋力トレーニングと自転車を組み合わせることで、より大きなトレーニング効果が期待できるのではないでしょうか。

 今回の取材で、実際に私もWattbikeに乗ってみました。いつも自宅でローラー台を利用していますが、それに比べて確かに自然なペダリング。アスリートのトレーニングにもおすすめできそうです。短時間の体験でしたが、1人でも十分に追い込める環境だと感じました。

 現在の会員は約50名。利用者は土日より平日が多いそうです。すでにダイエットや競技などで結果を出している方も多く、夫婦や友人と一緒に訪れるケースもあるのだとか。ダイエットやリハビリを目的とした方はもちろん、自転車だけでなくさまざまな競技に取り組むアスリートまで。最新の運動設備と医療のプロフェッショナルであるトレーナーの指導を、ぜひ体験してみてください。

<参考サイト>
・Wattbike http://wattcycling.jp/
・The Sufferst https://thesufferfest.com/

[施設概要]
Cycling Gym(サイクリングジム)
・住所:大阪府大阪市生野区中川6丁目10-13 2F
・電話:06-6757-3196
・営業時間:9:00〜22:00(最終受付21:30)
・定休日:水曜日
・公式サイト:https://cycling-gym.com

[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。またトレーニングサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室、ランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。3児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表。
【HP】http://www.run-writer.com

<Text & Photo:三河賢文>