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2023年5月15日

足裏が痛いのは「アーチの崩れ」が原因かも。解消法は“インソール選び”と“テーピング” (1/2)

筋トレやウォーキング、ランニングなどの運動をこなすとき、足・脚の痛みを抱えていませんか? 足の甲や膝、かかと、スネなどの痛みを抱えていると、トレーニング効果だけでなくモチベーションも下がります。

こうした痛みは、もしかしたらインソール(靴の中敷き)で解決できるかもしれません。今回は、足の構造やインソール、テーピングについて詳しく説明しましょう。

「足」と「脚」の違い

「足」と「脚」はどちらも訓読みで「あし」と読みますが、「足」は足首より下のカカトやつま先側を指す言葉。一方で「脚」は、足首よりも上の骨盤までを指します。

この違いを知った上で、足裏の構造について見ていきましょう。

足のアーチが潰れるとどうなる?

足の裏には「アーチ」という構造があります。足の裏を知るうえで欠かせないのが、以下3つのアーチです。

  • 足の外側を結ぶ「外側縦アーチ」
  • 親指のつけ根からかかとを結ぶ「内側縦アーチ(土踏まず)」
  • 親指のつけ根と小指のつけ根を結ぶ「横アーチ」

足裏のアーチは、足底筋群やふくらはぎから伸びている後脛骨筋(こうけいこつきん)や長腓骨筋(ちょうひこつきん)などによって構成されています。これがバネのように作用して、カラダにかかる地面からの衝撃を和らげているのです。

足の裏は鍛えることが少ないため、筋力が低下してしまうとアーチが崩れてしまいます。

関連記事:足の裏も筋トレで鍛える。「足裏が痛い、疲れる、踏ん張れない」を改善する簡単エクササイズ

縦のアーチ

一つ目のアーチは、土踏まずを形成している「縦のアーチ」。これは誰もが知っているアーチでしょう。足型を撮ると土踏まずがない(アーチがない)足を「偏平足(へんぺいそく)」と呼びます。

偏平足には、アーチが伸びて潰れてしまっているタイプと、アーチが筋肉で隠れているタイプがあります。後者は運動能力が高いタイプですが、前者は疲れやすく、足・脚が痛くなりやすいタイプです。

横のアーチ

二つ目のアーチは、母趾球(親指の付け根裏の膨らんでいるところ)から小趾球(小指の付け根裏の膨らんでいるところ)にある「横のアーチ」。これは、一般にあまり知られていない横のアーチです。

ここのアーチがなくなった足を「開張足(かいちょうそく)」と呼びます。やはり足や脚に疲れが溜まりやすく、痛みも出やすくなります。

アーチが潰れてしまったことで起こる疲れや痛みは、大抵はその人にとって一番弱い場所に出ます。足裏やかかと、スネ、ふくらはぎ、あるいは膝など実にさまざまです。

足・脚がダメージを受けやすいシチュエーションは?

体育館などの硬い床、古いシューズで競技を行う

体育館で行う競技は床が硬いため、足や脚がダメージを受けやすいでしょう。また、シューズを少し使い込んだり、また古くなったりしてくると、クッション性が低下して足(脚)にダメージを負ってしまいます。

とくに筋肉や骨の弱い子どもは、すぐ症状として出てきてしまうでしょう。

硬い道路を走る

道路を走るランナーもダメージを負いやすい環境にあります。道路は水はけをよくするため、道路中央が盛り上がって端が下がっています。そのため、道路の左側を長く走っていると、左足の親指側と右足の小指側が磨り減るのが早くなるのです。

このような場合、その度にシューズを変えるとなると費用は莫大です。そのため、シューズが壊れていないようならインソールで補うのがおすすめです。

インソール選びのポイント

クッション性ではなくアーチを保つ構造のものを選ぶ

インソールはクッション性だけで選ばず、前記した2つのアーチを保つ仕組みを持った構造のものを選ぶとよいでしょう。

クッション性だけを目安にしても、最初は気持ちよく動けるかもしれませんが、体重によってつねに潰されているため、クッションはすぐダメになってしまいます。少し値段は高くなりますが、構造を重視するほうがよいでしょう。

インソールを買いに行くまでの間は、テーピングで凌ぐのもひとつの方法です。固定を目的とした伸び縮みしないホワイトテープではなく、伸び縮みするキネシオテープが適するでしょう。足のアーチをサポートする貼り方を紹介しておきます。

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