2018年10月29日

体幹、集中力、バランス感覚の強化に。子育てや健康に役立つ変幻自在のスポーツトイ「スラックレール」とは (1/4)

 畳1畳のスペースがあれば体幹や集中力を鍛えられるスポーツトイ(玩具)、それが「スラックレール」です。長さ90センチ、かまぼこ型のなんの変哲もない形状ですが、その上に片足で乗るだけで、すべてのスポーツに役立つ体幹・集中力・バランス感覚の強化につながります。

 シンプルな見た目ですが、砂場やマットレスの上で使ったり、上に乗ってしゃがんでみたり、裏返しにして使うことで、その難易度はぐっと上がります。さらに、2本3本と複数のスラックレールをつなぐこともできるので、アイデア次第で使い方は大きく広がります。

「将来はどこの学校にも置いてある遊具にしたい」と語る開発者のジリリタ株式会社の高島勇夫社長に、スラックレールの誕生秘話をたっぷりと伺いました。

遊びながら鍛えられるスポーツトイを目指しました

▲株式会社ジリリタ 高島勇夫社長

――スラックレール、私も乗らせてもらいましたが、シンプルな見た目とは裏腹に片足でしっかりと乗り続けるのは難しいですね。

子どもも高齢者も上に乗るだけで体幹が鍛えられる。そんな道具を作りたかったんです。乗るときのコツとしては、身体の軸を縦にまっすぐにすることです。顔を上げて視点を遠くに合わせて、頭の位置を身体の中心に持ってきます。両手はしっかり挙げて、肩甲骨を動かしてバランスを取る感じですね。

スマホやパソコンの使いすぎで前屈みになりがちな人が多いですが、スラックレールで頭を正しい位置に戻すことで、姿勢もよくなりますよ。

▲下部分は平らに、上部分は丸くなっているスラックレール。4色展開で価格は2800円(税別)

――体幹やバランス感覚の強化以外にもどんな効果が期待できますか?

身体の軸の強化ですね。軸は走ったり飛んだりするとき以外にも、ボールを投げたり打ったり蹴ったりするときにも重要なんです。ほぼすべてのスポーツにとって欠かせない、身体の軸を鍛えることができます。

スラックレールに乗るときは背筋を伸ばして頭を上げてバランスを取る必要があるので、自然と姿勢もよくなります。姿勢がいいということは、腰痛や肩こりの予防にもつながります。

▲単純な見た目とは裏腹に、上でバランスを取るのは意外と難しい

――確かに、スラックレールに乗ると背筋はまっすぐになるし、両腕を挙げて肩甲骨でバランスを取るので、自然と胸を開く感じにもなります。

僕はおもちゃメーカー出身なので、本格的なトレーニンググッズではなく、遊びの延長で身体を鍛えられるグッズが作りたかったんです。

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