2017年10月5日

桜新町で、会いに行けるヨガインストラクターに出会った!?の巻┃アラフォーライターのメンズヨガ体験記 #2

 いつまでも若いつもりだった筆者も、気が付けばアラフォー。身体のために何か始めなくちゃとは思うけれど、何をしたら良いのか分かりません。そこで、前から気になっていたヨガ教室をのぞいてみることにしました――。第2回は、笑顔がチャーミングなヨガインストラクターに出会ってきました。

▲ヨガインストラクターの大杉さほりさん

「人は、1日にどのくらい呼吸をするかご存知ですか?3万回と言われています」。そう話すのは、ヨガインストラクターの大杉さほりさん。小柄で快活な先生は30~40代の男性参加者を前に、時おり笑いを交えながら説明します。

「大人になると、ワーッとは騒がなくなります。お酒の席をのぞいては(笑)。このため子ども時代の3分の2くらいしか、肺の筋肉を使わなくなるそうです。ヨガというと、すぐに身体をグニャグニャさせることを想像しますが、大事なのは自分の呼吸を意識することなんです」。呼吸により身体中に栄養が行き渡る。逆に呼吸がしっかりしていないとパフォーマンスをダウンさせる。そんなヨガ初心者にも分かりやすい説明で、ヨガ教室はスタートしました。

▲東急田園都市線 桜新町駅から徒歩5分の「アロマヨガ 桜スタジオ」

 今回筆者が訪れたのは、東急田園都市線 桜新町駅から徒歩5分の「アロマヨガ 桜スタジオ」。ここでは毎週土曜日、7時15分から8時15分まで「男性のためのヨガ(男性限定)」が行われています。教室にはヨガマット、ブランケットのほかに、ボルスター、ブロックと呼ばれる小道具も用意。鳥の啼き声も聞こえる、リラックスできる環境でした。

▲レッスンスケジュール。腸活ヨガ、シェイプアップパワーヨガなんてプログラムも確認できます

 ここ最近、仕事のため同じ椅子に7~8時間もジーっと座り続ける、なんてことが増えてきた筆者。ヨガの事前カウンセリングで、先生には「デスクワークで腰を痛めつつある」ことを伝えていました。そのため、教室では腰と背骨のストレッチを多めにブレンドした内容で教えてもらえました。

▲この日の参加者は皆30~40代の男性で、筆者を含めて4名でした

 見えない壁を脚の裏で蹴るようにして、股関節の柔軟。膝を抱えて丸くなる「ガス抜きのポーズ」で、そのまま左右にゴロゴロして背骨を刺激。「稲穂のポーズ」「英雄のポーズ」など、名前を聞いたことのあるポーズも教わり「これが、かの有名な英雄のポーズか……」などと密かに興奮する筆者がいます。中にはバランスの厳しいポーズもあり、思わず息を止めてしまいます。しかし、先生からは「辛い姿勢になっても息をしてくださーい」とすかさず指示が。

▲辛い姿勢になっても息をするように、と指示が飛びます

 ちなみに呼吸は、鼻から吸って鼻から吐くのが理想とのこと。その理由について「鼻は口よりも脳に近いので、脳を活性化させてくれるんです」と説明がありました。なお、この教室ではアロマを焚いていました。「アロマはリラックス効果が期待できます。呼吸も深くなり、その作用で身体にも変化が起こります」と先生。

▲教室の始まる前から、スタジオにはアロマが焚かれていました

「5本の足の指で床を捉えて、大地からエネルギーを吸い上げるように」「稲穂が上に向かって伸びていくように」「太陽の光を全身に浴びて受け止めるように」など、イメージが沸きやすい言葉で参加者を乗せていく大杉さん。

▲英雄のポーズを決め、内心密かに興奮している筆者(手前から2人目)

 最後は腰をひねりながら、ボルスターを抱き枕のようにして体重を預けます。徐々に照明が落ちていき、しばし瞑想の時間になりました。「寝てしまっても良いです」という先生の指示が、どこか遠くから聞こえてきます。しかし「仕事のこと、プライベートのことなど、全て忘れて下さい」と言われた途端、この記事を書かなくてはいけないことを思い出して、急に現実世界に戻る筆者。素直になれない性格が邪魔をします。

▲徐々に照明が落ちていき、しばし瞑想の時間になりました

 教室にはリラクゼーションの音楽が流れ、土曜の早朝から爽やかな気持ちに満たされました。帰り支度をする男性参加者たちにも笑顔が見られます。最後に、先生に話を聞きました。

* * *

 ここアロマヨガ 桜スタジオにはさまざまなコースが用意されており、総勢11名のインストラクターが指導に来ているとのこと。大杉さほりさんも、最近は都内で5箇所、曜日により異なる場所で教えているそうです。2回目のヨガを体験してみて、筆者が感じたのは「ヨガとひと口に言っても、先生によって教える内容は全然違うんだな」ということ。これについて、先生は「ハタヨガと呼ばれるものがヨガの起源です。ハタとは太陽と月の意味で、両方があって世界ができているということ。現代社会になり、現代人の生活スタイルに合うようなヨガがたくさんできました」と説明していました。

▲最後に、先生に話を聞きました

 ニューヨークで、最新のヨガ事情をチェックしてくることもあるという大杉さん。雑談の中で、スティーブ・ジョブズがヨガをやっていた影響で、IT会社に勤務する男性会社員にも「ヨガによる瞑想が脳の活性化に良い」という認識が広まったことを話してくれました。それ、日本にも伝播するでしょうか?

筆者「日本でのメンズヨガの盛り上がりは、これからという感じですか?」

先生「私が受け持つメンズ限定のヨガは、いまのところこの教室だけですね。日本の男性はジムに行っちゃうのかな。スタジオだと気がひけるのかな。やったら絶対に楽しいのに!」

筆者「どうすればメンズヨガが広がりますかね。先生の可愛さを前面に出せば、それを目的に人が集まりそうな気がしますが」

先生「会いに行けるヨガインストラクター!(笑)それで来てくれたら大歓迎です」

筆者「それ良いですね、記事のタイトルにします(笑)。動機は不純でも良いと思うんですよね。先生に会うために通ってて、気が付いたらヨガが好きになっていた、というのでも」

▲明るくよく笑う大杉さほり先生

 とても明るく、終始テンションの高い先生。雑談しながら笑いが絶えません。その笑顔を見ていたら、こちらも自然と元気をもらえました。先生の説明によれば、朝早くから身体を動かすと幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」が分泌されるとのこと。普段、夜型人間の筆者には辛い早起きでしたが、その辛さに見合った幸せを桜新町で発見した次第です。

 この2回のヨガ体験を通じて、筆者の中にも「ヨガは自分の身体との対話」「呼吸でエネルギーを行き渡らせる」といった意識が根付きつつあるようで、実はこの記事を執筆中にも、時どき教わったポーズで伸びをしています。何よりも継続することが大事。無理のない範囲で、コツコツやっていこうと思う筆者なのでした。

【店舗情報】
アロマヨガ桜スタジオ
[住所]東京都世田谷区桜新町1-8-7 ラヴィアーバン2F
[アクセス]桜新町駅 南口から徒歩4分
[営業時間]9:00〜13:00 (火曜日夜クラス、土曜7:15〜8:15男性クラスあり)
[定休日]毎月第5週目
[予約&詳細]https://school.epark.jp/school/12849

 

<Text & Photo:近藤謙太郎>