フィットネス
2020年2月19日

人はなぜ走るのか?世界2.5万人への大規模調査、Stravaが5つのランナータイプを明らかに

 物事には何でも理由があるもの。一体、ランナーはなぜ走るのでしょうか?

 そんなシンプルな疑問に迫るべく、アスリート向けSNS「Strava」が史上最大規模の調査を敢行。世界25000人に行ったモチベーション調査から、5タイプのランナー特性を明らかにしています。

5タイプに分かれたランナー特性

 Stravaによれば、同社の膨大なデータを調査した結果、ランナーはパッション系コミット系フィットネス系マインドフルネス系渋々系の5つに大別できたそう。

 それぞれ見ていくと、パッション系はレースやイベントに参加することが特徴で、グループに属する傾向が強いとのこと。コミット系は、ランニングレースに頻繁に参加する特徴がありつつも、ややフォーマルなグループに属する傾向が見られます。

 フィットネス系は1人で走ることが多く、ランニングが持つ社会性に対しては興味が薄い様子。マインドフルネス系はレース経験がありつつも、1人で走る傾向が強く、自己管理能力が高い特徴あり。渋々系はレースに出ることがほとんどなく、1人で走る傾向があり、健康や体力といった項目への興味はあるような人たちを指すとしています。

 今回、アンケートに答えた人の多くは「渋々系」 に該当。特にラン歴1年未満の回答者の42%が「渋々系」に分類されたことから、健康を目的として単独で始めるビギナーランナーが多いことが見て取れます。

 この結果は、ラン歴が長くなると「渋々系」の割合が低下する傾向が見られ、1年以上ランニングを続けている回答者の割合は28.5%だったこと、そしてパッション系とコミット系が大幅に増加したことが伝えられています。

国によって異なるモチベーションの違い

 さらに、ところ変わればモチベーションの源泉も変わるもので......。

 アンケートによれば、ブラジルでは健康不安からランニングをしている人が22%と、他国に比べて多い状況。ドイツでは、ボディーラインを美しく保つために走っていると回答したランナーが47%と目立ちました。

 アメリカ・カナダといった北米国では強さを求めるランナーが多く、日本では、不安や気分の落ち込みを緩和するために走っているランナーが15%と、他のどの国よりも多い結果となりました。日本のランナーにとって、走ることは健康促進に加えて、ストレス解消の役割を果たしているのかもしれません。

人を動かすのは人という調査結果も

 ランニングといえば、ソロスポーツの一面が目立ちますが、今回の調査によれば、人との関わりも、モチベーションの源泉として重要なようです。

 今回の調査に参加した人は、Stravaでフォローしているアスリートの平均人数が48人で、他のアスリートの投稿に対しても平均200件に及ぶコメントを寄せています。これだけでも十分に人との関わりを求めていることが見てとれますが、4人以上のStravaアスリートをフォローしている人は、ソロランナーであっても46%が人とのつながりからモチベーションを得ていると回答。

 グループランナーに関しては同回答が62%に及んでいます。やはり、孤独なスポーツだからこそ、モチベーションを保つには人とのつながりが重要なようです。

<Text:辻村>