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2024年4月9日

「外を走る」と「ランニングマシン」、効果に違いはある?現役ランナーが解説 (1/2)

寒さや暑さが厳しい時期や、雨や雪などが降っていると、外を走るのを控えてしまう。そんなときのランナーの味方といえば、ジムに設けられている「ランニングマシン(トレッドミル・ルームランナー)」です。

室内にいながらマラソントレーニングができる点は便利ですが、「景色が変わらないため暇で飽きる」という方声も少なくありません。

今回はランニングマシンの速度や傾斜を利用したマラソントレーニングと、飽きずに続ける方法をご紹介しましょう。

ランニングマシンと外ランの違い

天候や時間の違い

天候や時間に左右されることなく、ジムに行けば走ることができるというのは、ランニングマシンのメリットです。

また、室内の温度設定に応じて、暑さ・寒さに関係なく快適な環境で走ることができます。

ロードの傾斜や角度、ペース設定の違い

ランニングマシンは、あらかじめ設定した一定のペースで走ることができます。ジムにある業務用マシンであれば、傾斜角度まで設定が可能。走りたい速度と角度でいつまでも走り続けられるのは、屋外ランとの大きな違いでしょう。

屋外だと、自身で時計など見ながらペースコントロールし、傾斜は坂道などに出向く必要があります。

足への負担の違い

ランニングマシンは自動でベルトが回っており、その上を走ります。

接地面そのものに衝撃吸収機能があり、着地時に地面から受ける反発も少なくなります。自らの脚力で「蹴る」動作や強い着地衝撃を反発させることは不要なため、脚力強化の効果はあまり期待できません。

反面、筋肉や関節部への負荷が低いため、怪我が心配な方、リハビリ中の方にはランニングマシンが向いているでしょう。

他にもさまざまな違いはありますが、ランニングマシンだけで走っていると、ロードでの衝撃に脚力が負けてしまう可能性は少なくありません。

そのため、筆者はロードを基本としつつ、どうしても屋外ランニングが難しい場合やフォームチェックが必要なときのみ、トレッドミルを用いるようにしています。

ランニングマシンを活用したマラソントレーニングの種類

ランニングマシンといえば「いつまでもテレビを見ながら走っている」というようなイメージをお持ちかもしれませんが、速度や傾斜の設定方法によって、さまざまなバリエーションが楽しめます。

ペース走

前述の通り、ランニングマシンは一定のペースで走り続けることができます。そのため、ペース走はもっとも適したトレーニング方法と言えるでしょう。

屋外を走るのとでは若干違いがありますが、身体の動きや心肺の状態などに集中しつつ、目標ペースを刻み続けることが可能です。

走る時間・距離を定めるのではなく、ペースのみ決めて「このペースでどこまで走れるか」に挑戦してみましょう。ランニングマシンにはタイムや距離計測の機能があるので、手元で時計を気にすることなく追い込めます。

坂道走

住んでいる場所によっては、周囲に坂道があまりないという方は多いでしょう。しかしランニングマシンなら、いつでも自由な傾斜で走ることができます。

坂道走はスピード向上や脚力強化だけでなく、短時間で心肺機能を鍛えることができるトレーニング方法です。たとえペースがゆっくりでも、少し傾斜を加えるだけで疲労度合いが違ってくるでしょう。

ランニングマシンを活用するなら、ぜひ坂道走に取り組んでみてください。

傾斜角度の限界値はマシンによってさまざまですが、中には最大傾斜30%まで上げられるものもあります。坂道をゆっくりペースで長く走る、ハイペースで限界まで走るなど、普段では取り組めないトレーニングになるはずです。

インターバル走

ランニングマシンを用いたインターバルトレーニングです。

  1. 限界に近い速度までペースを上げる
  2. 一定時間を走ったらマシンから離れて休憩
  3. これを繰り返す

ランニングマシンは自動で回転しているため、いつも自分一人では出しきれないようなペースにも挑戦できるでしょう。

ただし回転しているマシンから離れる、あるいは逆に回転しているマシンに乗るのは非常に危険です。すぐにペースのアップダウンが行われますので、都度マシンを止めて休み、また止まった状態からペースを上げて走るようにしてください。

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