フィットネス
2020年10月7日

「屈伸」「前屈」「アキレス腱伸ばし」の効果って?準備運動・整理運動の意味と正しいやり方 (1/2)

 学校の体育から、当然のように行っている準備運動や整理運動。その運動の意味や正しい取り組み方について、きちんと教わったことのある方は少ないかもしれません。そのため先生を真似ながら、なんとなく行っている人は多いでしょう。しかしそれでは、せっかくの運動があまり意味を成しません。

 準備・整理運動といっても種類がたくさんあり、学校によって取り入れている運動が異なります。ここでは「なぜ必要なのか」について確認したうえで代表的な運動を取り上げ、間違えやすい動きについて解説します。

準備運動と整理運動を行う意味

 いきなり身体を激しく動かすと、怪我を引き起こしかねません。そのため、準備運動によって少しずつ身体を動かし、温めておくことが大切です。身体が動きやすくなるほか、怪我のリスクを軽減し、パフォーマンスを高めてくれるでしょう。

 また、整理運動はクールダウンの一部として激しい運動後に行われ、血液循環や呼吸などを落ち着かせ、平常の状態に戻す役割を果たします。筋肉の回復を促し、翌日に疲れが残りにくくなるでしょう。その結果、準備運動と同じく怪我のリスク軽減にも繋がります。

代表的な準備運動と間違いやすいポイント

 準備運動や整理運動も、適当に行ったのではあまり効果が期待できません。ここでは代表的な運動について、取り組む際のポイントをご紹介します。いつもご自身が行っている動きと照らし合わせ、確認してみてください。

1)屈伸

 膝を曲げ伸ばしする運動ですが、膝とつま先を揃えて前を向けるようにしましょう。膝が開いている人が多く見られますが、それではお尻やハムストリングスなどが伸びません。また、より大きな効果を得るために、できるだけ踵を浮かせないようにしてください。

2)前後屈

 身体を前に倒し、それから後ろへと反らせる運動です。このとき膝が曲がってしまうと、腰や背中の筋肉がうまく動きません。腰から下は動かさず、しっかり身体を前に倒し、後ろは腰を支点として大きく反らしてください。後ろに反らす際は、手で少し腰を押すようにすると反らしやすくなります。

3)伸脚(深く)

 深い伸脚では、よく踵が浮いたり、つま先が横を向いている人が見られます。しかし、これでは腿からお尻にかけた後ろ側の筋肉がしっかり伸びません。できるだけ踵をつけ、伸ばした足はつま先を上に向けてください。

4)アキレス腱

 アキレス腱を伸ばす際は、前後いずれの足もつま先が前を向くようにしましょう。横を向いてしまうと、肝心のアキレス腱が伸ばせません。このとき、膝を曲げて踵を浮かせるとよりアキレス腱部分が中心に伸び、膝を曲げずに踵をついたまま深く沈むと、脹脛まで広範囲が伸ばせます。

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