2017年12月26日

美しい海、景色、そして沖縄グルメを堪能。「沖縄100Kウルトラマラソン」レース出走レポ(後編)

 12月17日に沖縄県の与那原町で開催された「第2回 沖縄100Kウルトラマラソン」。前回は、実際にランナーが走ったコースについてご紹介しました。続いて今回は、コース上から見られた景色や給水所で提供された食べ物などについて、詳しく見ていきましょう。

何度も目に飛び込んでくるエメラルドグリーンの海

 最初に海を目にしたのは、20kmほど走った地点でした。暗闇から少しずつ明るさが出始めると、コース左手には静かな波音を立てた海。大会当日は残念ながら曇り空だったものの、思わず見入ってしまうほどの美しさです。

 どこまでも続く海。これぞ、沖縄の景色といったところでしょう。エメラルドグリーンの海は、見下ろしてみると岩などまで透き通って見えました。

 やはり一番の見どころだったのが、ニライカナイ橋です。一気に橋を下っていくと、どんどん海が近づいてきます。

 ニライカナイ橋では、足を止めて写真を撮っている方も多かったようです。高い位置ということもあり、海と空がより広く感じられました。どんな疲労感も、この景色を見れば一気に吹き飛んでしまうのではないでしょうか。私はちょうど他ランナーさんと話しながら走っていたのですが、ニライカナイ橋では会話を止め、お互いに景色を眺め続けていました。

海だけじゃない!沖縄らしさを感じる風景

 コースは海沿いだけではありません。しかし海の見えないエリアでも、大きく育った植物など、沖縄だからこそ見られる光景が常に見られます。

 冬場でも可愛らしい花々が咲いているのは、やはり温かな気候だからこそでしょう。咲き誇るとまではいきませんが、よく見ていると至る所にさまざまな色の花々が顔を覗かせています

 ちなみに「モォ〜」と鳴きながら、牛もランナーを応援してくれていました。こうした長閑な光景を見ていると、なんとも心が安らぎます。ただ走るだけでなく、ぜひ周囲の景色・光景も楽しんで欲しい大会です。

充実した食べ物を走りながら楽しめる

 給水所は2〜4kmほどの間隔で設けられており、その中で何ヶ所も食べ物が一緒に提供されていました。チョコやバナナなどの定番はもちろん、沖縄ならではのグルメもたくさん。もしかしたら、食べ過ぎて消費した以上のカロリーを摂取した……なんていう方がいたかもしれません。

 こちらは糸満市名物の『バクダンおにぎり』。食べやすいように半分に切ってありました。なんとこちら、お米の周りをかまぼこが包んでいます。とても斬新ですが、食べごたえがあり非常に美味しいおにぎりです。走って減ったお腹を、十分に満たしてくれました。

 また、バクダンおにぎりと一緒に提供されていたのが、もずくスープ。こちらも沖縄らしさを感じる一品です。レース当日は寒かったため、温かいスープはベストマッチでした。優しい味わいのため、疲れていてもスッと飲むことができます。

 お土産などにも人気の“サーターアンダギー”や、定番の食べ物と言える“沖縄そば”まで。さらにミカン、じゅーしーおにぎり、ポーク玉子、黒糖など、いろんな食べ物が楽しめました。ちなみに、その中でも個人的に一押しだったのがこちらの“チーズスフレケーキ”です。

 一口サイズで食べやすく、フワッと柔らかな触感が最高。甘さとチーズの味わいが合っていて、他ランナーも絶賛していた一品です。私は気に入り過ぎて、後から来たランナーにも「これ美味しいですよ」とオススメしてしまいました。

 なお、レース後にはランナーに無料で“沖縄そば”と“じゅーしーおにぎり”が提供されました。地元の皆さんが手作りしてくださっており、笑顔で配ってくれます。ウルトラマラソンの中でも、なかなか食べ物の充実度は高い大会と言えるのではないでしょうか。豊かな自然を堪能しながら走り、美味しい地元の食べ物も味わう。一年の最終レースとして、ぜひ次回の参加を検討してみてください。

[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。またトレーニングサービス『WILD MOVE』を主宰し、子ども向けの運動教室、ランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。3児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表。
【HP】http://www.run-writer.com

<Text & Photo:三河賢文>