インタビュー
2017年12月1日

やっぱ、僕はプロレスが好き。追い込まれるほど“火事場のクソ力”が出る。新日本プロレス中西学『キン肉マン』【私のバイブル #2(前編)】 (1/3)

 超一流のアスリートも、小さい頃はマンガの主人公に憧れ、未来を夢見る少年でした。彼らはどのようにマンガの影響を受け、成長の糧としてきたのでしょうか。今回は、新日本プロレスのリングはもちろん、テレビのバラエティ番組でも大活躍中のプロレスラー、中西学選手に聞いてみました。そのマンガとは、もちろん『キン肉マン』!

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友情を教えてくれた。超人たちの戦いは本物のプロレスみたい。新日本プロレス中西学『キン肉マン』【私のバイブル #2(後編)】 | 趣味×スポーツ『MELOS』

『キン肉マン』との出会いは驚きしかない

― 『キン肉マン』を一番最初に読んだのはいつ頃ですか?

僕が中学1年生のときに、ゆでたまご先生が連載を始められました。最初は怪獣と闘うギャクマンガで、おもしろいけど、なんていう漫画だろうと思ってて。そうしたら「超人オリンピック」が始まって、急にシリアスになって、なんなんだ、この展開! って。

― そこからハマっていったのですね。

主役はもちろんキン肉マンですけど、脇を固めている超人たちのファイトがすごくて。特にラーメンマンとブロッケンマンの闘いは、少年誌でこんなのやっていいのかと思ってました(笑)。

― 周りの友だちにも人気だったと思います。

当時、少年ジャンプ(集英社)が、黄金期というか。『リングにかけろ』もあったし、『ドーベルマン刑事』もあったし、『こち亀(こちら葛飾区亀有公園前派出所)』もあったし、どれもスーパー級におもしろかったんですけど、『キン肉マン』はやっぱりプロレスをやってくれているというのが僕はうれしかったです。

プロレスに衝撃を受け、始めたレスリング

― 当時からプロレスはお好きだったのですか?

幼稚園ぐらいのときから。テレビで日本プロレスを放送してて、その頃は外国人選手が出てくるわけですよ。それで技とか細かいことはわからないけど、日本人選手がやられて血だらけになる。うわー、すごいなーって思って。でも、番組をやるのは幼稚園の子にしては遅い時間だから、もう眠くてしょうがないんですよ。それを我慢して観てるから、夢か現実か区別がつかない。あの血だらけになっていた日本人選手が誰だったか、未だにわかりません(笑)。

その後、プロレスラーになりたいと思っても、どうやったらなれるのかわからないので、マンガ読みながら「すごいなー」って感じですね。ジャンプばっかり読んでて、ぜんぜん勉強しないから、親は困ってたと思いますよ(笑)。

― その頃に憧れだった選手は?

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