2018年3月19日

子どもと一緒に遊ぼう!運動不足を解消し、親子関係をよくする遊び4選

 運動を始める時期は、やはり早い方がいいでしょう。しかし必ずしも、習いごとに通わせる必要はありません。特に幼児期は、親子の触れ合いがとても大切。一緒に過ごす時間が長ければ親子間には強い絆が生まれ、子どもは愛情に包まれながら心を育むことができるでしょう。

 幼児期には、親子で一緒に運動することをオススメします。どんな運動が適するのか、具体的に4つご紹介します。

1.鬼ごっこ

  道具不要でどこでもできる「鬼ごっこ」。公園など広いスペースさえあれば、いつでも気軽に行えます。走る動きは全身を使うので、運動能力や身体機能をバランスよく養うことができるでしょう。もちろん大人げなく本気で追いかけたり逃げたりせず、きちんと子どものスピードに合わせてあげてください。ギリギリ追いつけるかどうかという距離感を維持すると、より一生懸命になって走ってくれます。そして逃げきる、あるいは鬼として捕まえることができると、子どもは成功体験として大きな喜びが得られるでしょう。

 鬼ごっこにはさまざまな種類があります。タッチするとその場に固まって動けなくなる「氷鬼」や、鬼の指定した色にタッチするまで逃げる「色鬼」、あるいは複数名で警察とドロボーに分かれて行う「ドロケー」など。もし友達や家族と行う、あるいは家族が多いような場合には、ぜひバリエーションを増やして楽しんでください。ただ追いかけるより頭を使うので、身体だけでなく脳も鍛えられます。

2.縄跳び

  縄跳びはただ跳ぶだけでなく、いろいろな遊びが楽しめるアイテムです。たとえば、少し高い位置にピンと伸ばした縄跳びなら、その下をかがんで潜る。あるいは地面上で蛇のようにニョロニョロ動く縄跳びをジャンプして跳ぶなど。位置や動きが変化する縄跳びを見ると、子どもは好奇心をかき立てられるでしょう。たとえ縄を回す役が1人しかいなくても、ベンチの脚や電柱などに括りつければ問題ありません。

 あるいは2人1組で行う縄跳びもオススメ。親が縄跳びを持って回し、それを子どもと一緒に跳びます。子ども側は跳ぶことだけに集中できるので、自分で縄を回すより簡単です。親子の距離が近く、とてもよいスキンシップになるはずです。できるだけきちんと跳べるよう、縄のペースをうまくコントロールしてあげてください。

3.ボール投げ

  柔らかくて軽いゴムボールを使って、ボールの投げ合いなんていかがでしょう。投げるときは、片手ではなく両手で。こちらが手本を見せてあげると、それをまねて投げ返してくれます。子どもにとって多少大きく見えるボールでも、軽量なら大丈夫。むしろ足腰をうまく使わないと遠くに投げられないので、バランス感覚が高まります。

 ボールを投げる際には「いくよー」などと声を掛け、タイミングを見てキャッチしやすいよう工夫しましょう。上手くキャッチできた瞬間は、きっと喜ぶはず。ボールを目で追ってキャッチするまでの動作は、観察力や脳と身体との連動性を高めることにも繋がります。

4.相撲

  「はっけよーい、のこった!」で行う相撲。力加減を工夫して、押されたり逆に押し返したり。いきなり少し引くなどバランスが崩れるような動きをしてあげると、なんとか踏みとどまろうと動いてくれます。

 伝えるルールは「下に手をつくか、円を出た人が負けだよ」で充分。シンプルに分かりやすく説明してあげてください。細かい部分まで指示すると、わけが分からなくなって楽しめません。結果は勝ち過ぎるとよくありませんが、すべて負けてあげる必要はないでしょう。ただしこちらが勝ったときは、「なかなか手強かった」「強くなったなー」などと褒めてあげてください。

 同じスポーツで一緒に汗を流すと、親子の絆が深まります。子どもにとっては貴重で楽しい思い出となり、きっと食卓でも話題に挙がることでしょう。もちろん身体を動かすことで、親の運動不足も解消されるので一石二鳥。習いごともいいですが、まずはこうした親子運動から始めてみてはいかがでしょうか。運動を通じ、子どもの成長も実感できるはずです。

[筆者プロフィール]
三河賢文(みかわ・まさふみ)
“走る”フリーライターとして、スポーツ分野を中心とした取材・執筆・編集を実施。自身もマラソンやトライアスロン競技に取り組むほか、学生時代の競技経験を活かし、中学校の陸上部で技術指導も担う。またトレーニングサービス「WILD MOVE」を主宰し、子ども向けの運動教室、ランナー向けのパーソナルトレーニングなども行っている。3児の子持ち。ナレッジ・リンクス(株)代表。
【HP】http://www.run-writer.com

<Text & Photo:三河賢文>